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2012年7月
7月1日(日)紀尾井ホール 日本楽劇協会主催「錦織健テノール・リサイタル」
 日本楽劇協会の山田理事長は、大変に耳が肥えた人なので、このシリーズのリサイタルに出演するアーティストたちは、いずれも実力派ばかり。錦織健はTVのCMなどにも出て、イケメンでもあるので、人気先行のテノール歌手と思われている人もいるかも知れませんが、立派な実力派です。トークもとても上手いので彼のリサイタルには、大勢の女性ファンの人たちがついているようですが、歌に関しては大変ストイックで真面目な方です。そして、アクートが抜群に強く、アクートの強さは日本のテノールの中でもトップクラスです。

当日のプログラムは、日本楽劇協会主催のコンサートなので、前半は山田耕作の歌曲だけで、12曲も歌いました。後半はイタリアの古典歌曲5曲にモーツァルト、ドニゼッティ、ヴェルディのアリアという盛ろ沢山な内容でした。

7月29日(日)サントリーホール・ブルーローズ「ザ・イェール・ウィッフェンプーフス&六男ジョイントコンサート」
 一昨年にもあったイェール大学とのジョイントコンサートですが、イェールに数あるグリークラブの中でも最上級生の最も上手いウィッフェンプーフスが来日し、六男のエンハーモニックスとジョイントステージを行いました。エンハーモニックスは、各パート、パートリーダーを含めて4名ずつ、合計16名の精鋭によるグループで、さすがに歌の上手い人たちばかりなので、歌っていてもとても楽しかったです。ただ、私はこの前日まで海外に出張していたので、全然譜読みも合わせも出来ていなかったので、迷惑をかけてしまったかも知れません。客席に来ていた青山女声合唱団のメンバーたちからも、私が1番譜面にかじりついていた、と言われてしまいました。
# by hikari-kozuki | 2012-12-11 16:48 | Opera | Comments(0)
6月23日~30日
最近、日生オペラの「メデア」やレオ・ヌッチのリサイタル等、素晴らしいオペラや演奏会が幾つもあったのですが、時系列順に書いていくと、まったく書くことが出来ません。このブログでは、6月のスカラ座の「マノン」までようやく書きましたが、現在に追いつくには途方もない時間が必要になってしまいます。

そこで、申し訳ありませんが、見たものの中で主なものだけを幾つかをごく簡単ご紹介するということにして、一気に現在に追いつかせようと思います。

6月23日(土)ミラノ・スカラ座「ルイザ・ミラー」
指揮:ジャナンドレア・ノセダ
演出:マリオ・マルトーネ
ロドルフォ:マルセロ・アルヴァレス
ミラー:レオ・ヌッチ
ルイーザ:エレーナ・モシュク
フェデリーカ:ダニエラ・バルチェッローナ

このシーズンのスカラ座のプログラムが発表された時に、今年の最大の見ものはこのオペラ!と思ったプロダクションです。ノセダもいよいよ円熟の域に達し、ビッグネームの歌手陣も素晴らしい出来でした。ヴェルディの全26作のうち、ちょうど半分の14作目に当たる作品ですが、私は大好きなオペラの1つで、もっともっと注目されて良いオペラだと思います。

6月25日(月)ウィーン国立歌劇場「エレクトラ」
指揮:シモーネ・ヤング
演出:ハリー・クプファー
クリテムネストラ:アグネス・バルツァ
エレクトラ・リンダ・ワトソン
クリソテミスアンネ・シュヴァネヴィルムス
エギスト:ヘルベルト・リッパート
オレスト:アルベルト・ドーメン

この日の注目は、最近滅多に見ることが少なくなった御年67歳になるアグネス・バルツァでしたが、まだまだ現役バリバリで、もっと出れば良いのにと思いました。他の歌手もさすがにウィーンは、リヒャルト・シュトラウスをやるとこれだけの水準は黙って約束されていると認識しました。
# by hikari-kozuki | 2012-11-26 13:08 | Opera | Comments(0)
6月22日(金) ミラノ・スカラ座 「マノン」 *地獄の行軍
実はこの公演、オペラを見るのがこんなにも大変だなんて!と私の人生で最も苦労してオペラハウスに辿りついたオペラとなりました。

まず前夜は、パリのガルニエでバレエ「ラ・フィユ・マル・ガルテ」を観て、翌日の午前中の便でパリに入る予定でした。しかし、前夜に航空会社から連絡が入り、”ミラノの空港のスタッフがストライキをやる予定なので、予定のフライトはキャンセルされました。午後の便になりますがよろしいですか?”という連絡が入ったのです。それでも、オペラには十分に間に合う時間だったので、OKしました。

しかし、翌日の早朝になって、そのフライトもキャンセルになり、その日、ミラノのマルペンサ空港は全面的に閉鎖になってしまいますという連絡が入ったのです。イタリアがショーペロ(イタリア語でストライキのこと)の国ということは重々承知していましたが、こんな最悪のタイミングでひっかかってしまうとは、しかも事前に分かっていたらまだ手の打ちようはあったのに。

スカラ座で19時30分開演の「マノン」に間に合わせるためには、陸路で行くしかありません。バスをチャーターしても約1,000kmの距離があるため、おそらく間に合わないでしょう。そうなるともう列車しかありません。朝のTGVの直行便で行けば、約7時間で行けることが分かり、パリのリヨン駅に急いで行ったのですが、その便はすでに完売。まあ、ミラノの空港が全面閉鎖なんですから当然と言えば当然ですが。代わりに、チューリヒまでTGVで行って、EC(特急)に乗り換えてミラノへ行く方法を提案され、これでも約8時間半で行けるので、18時50分にミラノ駅に到着するため、もの凄く慌ただしいですが、列車の中で着替えれば、まあ間に合うかなと思っていたのです。

しかし、チューリヒの駅に着いて、ミラノ行きのECに乗り換えたのですが、行き先がミラノではなく、全然違う町になっているのです。しかも2つ目に停まるアルトゴルダウで降りて係員の指示に従えと言うのです。

そして、アルトゴルダウに到着して初めて分かったのですが、アルトゴルダウの南のアルプスの山で数日前に崩落事故が起こって、線路が土砂に埋まってしまっているため、その区間はバスで行かなければならないというのです。

そこからが地獄の行軍となりました。ローカル線やバスを乗り継いで、ミラノには何とか行けると言うのですが、何時になるかはもはや分からず、しかも、ご年配の方が多いツアーだったため、スーツケースの上げたり降ろしたりが大変なこと。ヨーロッパの鉄道は日本の電車のようにフラットに乗り降りが出来るものはほとんどなく、1mくらい階段を昇り降りしなければならないのです。お客様たちは、イヤな顔1つせず、本当に良く手伝って頂いたのですが、列車の旅でこんな大変な目に遭ったことはありません。

そこから何度も何度も乗り継いでようやくミラノの中央駅に到着したのが、21時10分。しかし、それでも諦めず車を飛ばしてスカラ座に向かいました。スカラ座のスタッフ事情を話すとが、2幕の途中でしたが、平土間の後ろの方に入れてくれ、見ると、ちょうど2幕が終わるところでした。それから3幕、4幕、5幕と見ることが出来ましたが、疲労困憊の極致で、オペラの内容はほとんど覚えていません。

この日のタイトルロールは当初、ナタリー・デッセイだったのですが、1ヶ月くらい前にキャンセルになり、代役はアンナ・ネトレプコと発表されていたのですが、結局アンナもキャンセルで、エルモネラ・ヤホが歌うことになったようです。他はデ・グリューにマシュー・ポレンザーニ、レスコーにラッセル・ブラウンというキャストでしたが、ほとんど覚えていません。なおこの舞台は、ロラン・ペリーによる演出でしたが、METやコヴェント・ガーデンなどとの共同制作なので、見たことのある人も多いでしょう。

最後に、この日に乗ったすべての交通機関を列記しておきます。
飛行機だったら1時間半で着いていたはずなのに....。


パリ・リヨン駅 10時23分発TGV-9211
チューリヒ中央駅着14時26分着  

チューリヒ中央駅発15時09分発EC-21
アルトゴルダウ着15時48分着   *ここまではほぼ定刻でした。

アルトゴルダウ発16時頃ローカル線
フリューエレン着 16時15分頃

フリューエレン発 16時30分頃バス
ゲシェンネン着17時頃

ゲシェンネン発17時10分頃発EC
ルガーノ着18時30分頃着

ルガーノ発19時30分頃発IR
キアッソ着20時10分頃着

キアッソ発20時20分頃発EC
ミラノ中央駅21時10分頃着
# by hikari-kozuki | 2012-11-19 18:32 | Opera | Comments(0)
6月20日 パリ・バスティーユ・オペラ座「アラベッラ」
タイトル・ロールにルネ・フレミングを呼び、マルコ・アルトゥーロ・マレッリによる新演出のプレミエ公演でしたが、大成功に終わったようでした。METで20年以上に渡ってプリマドンナとして君臨しているフレミングですが、この役を得意中の得意としているので、この新しいプロダクションも何の違和感もなく歌いきっていました。

廻りも、ズデンカにユリア・クライター、マンドリカにミヒャエル・ヴォッレ、マッテオにヨーゼフ・カイザー、アデライーデにドリス・ソッフェル、ヴァルトナー伯爵にクルト・リドルとずらり実力派キャストが並び、指揮は、音楽監督のフィリップ・ジョルダンということで、非常にレヴェルの高い公演となりました。

舞台もバルコニーしかないシンプルなものでしたが、照明の使い方が上手く、幻想的で美しいステージとなっていました。
# by hikari-kozuki | 2012-11-06 16:07 | Opera | Comments(0)
6月19日 コヴェント・ガーデン「ボエーム」
5月に最後の投稿をしてから、またも半年もブランクが空いてしまいました。
お叱りの言葉もたくさん頂いており、申し訳ありませんでした。日常の忙しさにかまけて書く時間もなかった、と言うとカッコよすぎますが、要はなまけものなのでしょう。

さて、半年間のオペラ、演奏会というと膨大な量になってしまうので、海外のオペラに限って書くようにします。また、記憶が忘却の彼方ということもあるので、ごくごく簡単に書くことをお許し下さい。

6月19日(火)コヴェント・ガーデン「ボエーム」
この公演は、2009年に離婚してしまったゲオルギューとアラーニャの久々の共演ということで、話題を呼びましたが、しかも公演は2回だけということで、プラチナ・チケットとなっていました。

ゲオルギューは、20年前のデビュー当時から、飛び抜けた美貌と容姿、卓越した演技力、憂いを含んだ美声で一世を風靡しましたが、ここ数年はキャンセルも多く、調子の悪い公演も何度か見ました。しかし、この日のゲオルギューは得意のミミ役ということもあり、最初から大スターのオーラ全開で、アラーニャの影が薄く感じられたほどでした。最近は、出演舞台の数も減っているようですが、まだまだ第一線で活躍して欲しいものです。

アラーニャも決して悪くありませんでした。1幕のアリア「冷たき手」は最後まで下げずに、ちゃんとC-Durで歌い切りましたし、調子は良かったと思います。しかし、カーテンコールで、必要以上にゲオルギューとベタベタして、最後はちょっとゲオルギューに嫌がられている感じで可哀そうでした。

指揮は、ベニーニが病気のため、ジャック・ラコンブに交代。マルチェッロは、ジョルジョ・ペテアン、ムゼッタはヌッチア・フォチーレ、コッリーネはユーリ・ヴォロビエフ、ショナールはトーマス・オリーマンスということで、主役の2人以外、ビッグネームはいないものの、良くまとまっていました。また、舞台は、ジョン・コプリーが38年前に作った名舞台で、19世紀のパリを忠実に再現していました。
# by hikari-kozuki | 2012-10-30 13:05 | Opera | Comments(0)






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